関節ねずみ
コロナ感染症に対する規制もだいぶ緩和されてきまして、生活が徐々に戻りつつある中で、各スポーツも大会等が増えてきました。
それに伴いケガをされる方も増えてきました。
今回は足関節に通称”関節ねずみ”をもつ患者さんがいらっしゃいましたので、それについてお話していきます。
医学的には『関節内遊離体』とよばれ、軟骨の一部が剥がれ、関節内を動き回ることから"関節ねずみ"とも呼ばれます。
本来無いはずの骨や軟骨のかけらが、関節内にある状態のことを指します。
肘や足関節、膝などによく起こり、野球、バスケット、サッカー、バレーボールなどの競技者に多い傾向があります。
原因
何らかの外傷によって起こりやすいです。
捻挫かなと思っているいたら、なかなか痛みが引かず、レントゲンを撮ってみたら軟骨の一部が剥離していたというケースが良くあります。
また、離断性骨軟骨炎もよくみられます。
これは思春期〜20代のスポーツ選手によく見られます。
繰り返し同じ場所にストレスがかかり、関節軟骨が一部剥がれてしまうことです。血流障害により発生すると考えられています。
野球選手、特に投手の肘などよく話題にあがり、手術をして除去したとよく聞きますね。
また、加齢と共に変形性関節炎を伴い、変性した骨棘の一部が遊離して関節内へ入り込むこともあります。
これは膝に見られる事が多いです。
症状
軟骨が遊離して関節内に入り込むと、場所によっては激痛がおこります。
また、離断した場所がさらに悪いや骨片が大きいと、関節内で挟まってしまい、ロッキングと言って関節の可動域制限を起こすこともあります。
しかし、"ねずみ"の状態であっても痛みがない場合があります。
逆に遊離してなくても、弱い痛みや違和感が出ることもあります。
痛みが長引くときは一度医師の診察を受けましょう。レントゲンやMRIなどでよく分かります。
治療
症状がでていない、また完全に遊離していないものには保存療法が選択されます。
場合よっては荷重制限や運動制限で症状が安定し、生活や競技に支障が少ないこともあります。比較的軽減する事も多くあります。
しかし、強い痛みやロッキングなどの症状が出てしまう時は手術も考えなくては行けません。
この辺りは医師とよく相談となります。
意外と軽い痛みだ考えていたら重症であったということはよくあります。
日ごろよりケアをして、ケガをしにくい身体を作り、万が一ケガ痛みがあるときは早めに信頼できる方へ治療を受けましょう。
コンディションを整えることも技術の一つです。
『元気があれば何でもできる!』 と、ある有名な方も言っていますし。。。。
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