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運動を継続するには?

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 運動するにはちょうど良い季節となりました。以前から運動を始めたいと考えていた方にはうってつけの時期です。 でも、中には運動を始めたけれども、なかなか続かなかった。。。 ジャンルは違うけれども、こんな経験をされた方は多いと思います。 私もそうです心当たりがたくさんあります。。。 でも少しずつ克服して継続出来ています。 このblogも一年が経過しました。 文章力は相変わらずですが、継続できたことは自信が持てます。継続は力なりとの思いで今後も続けます。  さて、私なりの運動を継続する秘訣をいくつか箇条書きで述べていきます。参考になれば幸いです。 ①目的を具体化する  何のために運動をするのかを明確にします。 “健康のため“ “ダイエットのため“ “競技のパフォーマンスを上げるため“ など、まず漠然としたものを決めます。でも、これだけでは弱いです。 “いつまでに〇〇とする!“ 数字が入るとゴールが明確化します。例えば3ヶ月後には5キロ痩せるなど。 ゴールが曖昧だと、どこまで頑張り続けるのか先が見えず、疲労してしまいます。 ぜひ数値を入れたゴールを設定してください。 ゴール後は新たなゴールを設定するばさらに継続できます。 ②強度を落とす  運動を継続するポイントはどれだけリカバリーできるかです。心身ともにです。 皆さんの運動内容を聞いていると頑張りすぎます。 これぐらいやらないと効果が出ないと考え追い込みすぎです。 最近の研究では、高強度の負荷を数週間継続するよりも、中・低強度の負荷を長期間(年間)行う方が効果が高いとのデータも増えてきました。(トレーニング目的にもよります)  強度を高めると効果が早く出ますが、やはり長続きはしません。けがをしたりするリスクも高くなります。 強度は心拍数で継続するとわかりやすいです。 私はカルボーネン法が分かりやすいです。 ③休む  これがなかなかできない。 一度休むともうやらなくなりそう。効果が薄れてしまいそう。不安になりますよね。  でも、適度に休むのもトレーニングです。 疲労したらリカバリーをしていい状態を取り戻さないと、効果が薄れます。 そのためには計画が大事です。生活していくうえで運動だけに集中できません。仕事や私用が必ず出てきますから。  前もって計画しておけばゆっくり休むことができます。 先の述べた具体的な目標があって、計画を...

ケガした時の応急処置"RICE"

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   日常生活やスポーツの現場で、ケガをした時に処置ができる方が近くにいるケースは少ないです。 なんでもそうですが、問題が発生したときに適切な処置が早いと、被害を小さく抑える事ができます。 ケガも同じです。 そこで、覚えておくと役立つ応急処置方法を紹介いたします。 ただ、多量の出血、頭部頸部の損傷、意識障害、骨折部の大きな変形などは動かさず、直ちに救急車を呼んでくださいね。 スポーツにおける重大事故発生の判断と対応 RICEの原則  4つの処置行程の頭文字をとって『RICE』と呼ばれています。 ケガをしたときの緊急処置は、患部の出血・腫れ・痛みを最小限する目的にした 安静(rest)、冷却(icing)、圧迫(compression)、挙上(elevation) です。 安静(rest)  患部を出来る限り動かさず、不動を保ちます。また周りにもできるだけ障害物を片付けておくようにします。 動かしたり、ぶつけたりしてしまうと損傷を悪化させてしまう可能性があります。ケガをしたら安静にして動かさないことが大切です。 冷却(icing)  患部を冷やす事で腫れや痛みを抑える効果があります。 この時、氷をビニール袋に入れてタオルなどで覆ってから患部を冷やす事をおすすめします。 しかし、直接皮膚にicingを当ててしまうと、低温やけどを起こす可能性があります。 とくに保冷剤は注意が必要です。直接当ててしまい低温やけどをした患者さんを何回か見たことがあります。気を付けてください。  ビニール内の空気を抜く事や、少しの食塩を入れると冷却効果が高まります。  時間は20分ぐらいにしておきましょう。それ以上は正常な組織まで血流障害を起こしたり、皮膚も低温やけどのリスクがあります。 痛みの程度にもよりますが、1日1〜3回が目安です。 圧迫(compression)  患部の動揺を防ぐ事で損傷を広げない効果と、腫れ、出血を抑える効果があります。 もし、道具があれば、腫れが出そうな所にパットなども当てておくのもよいでしょう。 ただ、気をつけてほしいのは、 直接テーピングを皮膚に付けて固定しないで下さい という事です。 良くあるのですが、『固定してきました』と言ってテーピングを直接患部に巻き付けてくる方がいらっしゃいます。でもこれは剥がす時に危険な事があります。 まず、腫れると皮膚が弱...

肘 外側上顆炎について

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 私自身、サッカーを長くやっていたので、どうしても股関節や膝、足首に関心が多く向けられていました。 反省して、ここで肘の外側上顆炎について考えをまとめていきます。 原因、病理などは割愛させていただき、ここでは私なりの疼痛軽減に対する考えを的に絞って、述べていきます。  まず、肘外側に明らかな受傷機転がないものの、痛みがあるときは外側上顆炎を疑います。 最初に肘のケアを始めますが、たいてい大きな改善はみられません。  こんな時はほかの部位が影響を与えてる可能性があります。 関連性が高いのは ①肩関節 ②胸椎 ③股関節 これらの関節を評価して、可動域が狭くなっていると肘や手首の動きに影響が出ます。 この状態が長く続くと、肘に痛みが出るケースが多いのです。 "肘が痛いのに股関節とか治療するの???" "肘をケアしてもらいたいのに・・・" よく言われます。  では、背中を丸めて手を挙げてみてください。 次に姿勢を正して手を挙げてみてください。 背中を丸めると手を上げにくいと思います。 この状態でボールを投げたりすれば、どこか違う部位を無理に動かさなければなりません。 これが肘に負担がくる場合があります。 あくまでも一例で必ずではありません。なので、様々な部位を評価します。もちろん同時に肘のケアもします。  これは肘に限らず、ほかの部位でも同じことが言えます。 負傷部位をケアしても、なかなか改善がみられないときは、ほかの部位も評価してケアをしてみましょう!

正しい姿勢とは

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 『あなたの姿勢は悪いですね。』 『もっと骨盤を起こした方が良いですよ。』 など、良く聞く言葉です。 よく、“正しい姿勢を意識しましょう“といわれますが、『正しい姿勢』とは何を基準にして言うのでしょうか。  私達は常に動いています。 寝ている時でさえ寝返りをしたり、呼吸をしたりして身体は動き続けています。 瞬間で姿勢が変わるので、維持するのはかなり難しいです。 『身体が傾いていますね。』と言われても、そもそも身体は前後左右きれいに対称ではありません。肝臓は右寄りにありますし。心臓もやや左に大きくなります。 利き手、足、眼もあるので活動する筋肉も一瞬で変わります。 これらを整えて、対称に動く事は難しいです。  姿勢が悪く痛みが出るというのであれば、高齢者の方々は背中、膝などが大きく変形しています。 では歩けないか、というと実際はそうではありません。一部分痛みを感じることがあっても、自力で体を動かすことができます。  なので自分は姿勢の評価はあまり重要視していません。 特に静止している姿勢は。 動的フォームの改善をアドバイスする事はありますが、その姿勢を維持する様な事は言いません。  いくつかの研究で、姿勢が原因で身体に痛みが出ることは否定されています。 頚椎、骨盤、それぞれ痛みのある方、ない方をレントゲンなどで角度を測定しても、違いはほとんどありません。 他の要因が考えられています。  痛みはもっともっと複雑です。 機械的、神経的、内分泌的、精神的など多くが関係してきてるので、姿勢が変わっただけではそれほど痛みが大きく変化するとは考えにくいです。  痛みを改善することで大切なのは“動く“ことです。 人は長い進化の中で移動、動くことで生き延びてきました。 そのため、人の身体は様々な動きが出来るようメカニズムされています。  関節に可動域があり、筋肉がそれに耐えうる筋力、持久力がある、そして気持ちが前向きになることが大切です。  現代社会は動かなくてもある程度生活できるようになりました。 便利である反面、運動量が大幅に減り、いくつかの関節は不動の時間が長くなりました。 私達がケアをして一時的に動きやすさ、痛みの軽減をサポートする事はできます。 そして痛みが軽減したときは、自身でも様々な動きを日常から取り入れていきましょう!

骨盤底筋群

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  先日、とある勉強会に参加いたしました。 骨盤底筋群機能障害というもので、男性にもいらっしゃいますが、主に女性に関わる障害です。 症状としては腰痛、便秘、失禁、臓器の下垂等です。  男性の私には直接仕事に関わる事の少ない症例ですが、身体の構造、機能を知るには大変興味深いものでした。  女性の骨盤内の臓器や形状は、男性とやや異なるため、様々な問題に直面する事が多いです。 また他にも、ホルモンの大きな変化や出産によっても、大きな影響を与えています。 骨盤の底辺にあたるこの部分が安定しないと、様々障害があるのですね。  最近、この骨盤底筋群機能障害が注目されています。女性の失禁などが良く取り沙汰されますが、他にもアライメントが崩れることにより腰痛が起こったり、体幹バランスが崩れて転倒のリスクが増えるケースなどもあります。 この辺りは私にも直接関係するとのなので、参考になりました。  治療法としては基本的に運動療法となります。 デリケートな部分であり、さまざまな配慮をしながら治療をしますので、男性の私が施術するケースはほぼ無いでしょう。 ただ、解剖学的、機能的に考えると生活に影響を与える重要な部分でした。もっと深く学んでいきたい部分です。  私がこの件に関して相談を受けるケースは少ないと感じましたが、こういう所でこういう治療をしているなどのアドバイスはいつでもできるよう準備はしておきたいものです。   治療家として信頼され、身体に関し様々相談していただけるよう、関係を築きたいといつも心がけています。 そのために今後もより一層学んでいきます。

ストレスと心拍数

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   最近、私の中で回復'(リカバリー)に関する事に興味があり勉強しています。 ですので、心拍数に関するblogが多くなってしまいました・・・・。すみません。。。 どれだけトレーニング・勉強をしても、思ったより向上が見られない時があります。 日本人はトレーニング・勉強時間諸外国よりは比較的長い方です。 しかし、必ずトップを取れるわけではないです。 海外では、それほどトレーニング等に時間を割いてはいないが、日本人より技術・体力ともに上回る事が多いです。 なぜだろうか? それは海外ではトレーニング等を始める前に、できる限りのリカバリー(回復)をしてから、100%に近い状態でトレーニングをしているからです。  日本人はやっているだけで満足して、効果はあまり重要視していない傾向(文化?)がありました。 疲労度もしくはストレスを感じている時に、身体は100%の力を発揮しにくいです。 以前のblogにもいくつか書きましたが、疲労度を数値化する動きがみられて、これは心拍数の変動が信憑性が高いのでは、と考えられています。 生物の身体は、生きるために反応します。 脳は無意識であっても、生命を守るために身体へ働きかけます。 そして、その脳がいまどう反応しているかを計測するには、意志とは関係ない自律神経の働きをみると分かりやすいそうです。 つまり、いま身体を回復させようとしているのか、活動させようとしているのかを測るのです。 この変化を察知するにあたり、心拍数の変化が信頼性が高いものと考えられています。  実はこの研究は最近出てきたものでなく、1960年代ぐらいの宇宙飛行士が初めて月に立ったとき、生命の状態を把握するため使われていたところから始まりまります。 なので研究もかなりの数があります。  以前は大変高価な装置が無いと心拍数は気軽に計測できなかったのですが、現在はスマートフォンの普及により身近になりました。 そこで、様々な場で活用できる心拍数の健康管理機器が出てきました。  心拍数の変化を簡単に説明すると、身体が活動すると心拍数が高くなります。 逆にリラックスしていると心拍数が下がります。 これは運動するしないだけに限りません。 さまざまなストレスを感じているだけでも心拍数は下がりません。 身体の内部で、ストレスに対応するため活動しているからです。    ストレスはトレーニ...

関節ねずみ

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  コロナ感染症に対する規制もだいぶ緩和されてきまして、生活が徐々に戻りつつある中で、各スポーツも大会等が増えてきました。  それに伴いケガをされる方も増えてきました。 今回は足関節に通称”関節ねずみ”をもつ患者さんがいらっしゃいましたので、それについてお話していきます。  医学的には『関節内遊離体』とよばれ、軟骨の一部が剥がれ、関節内を動き回ることから"関節ねずみ"とも呼ばれます。 本来無いはずの骨や軟骨のかけらが、関節内にある状態のことを指します。 肘や足関節、膝などによく起こり、野球、バスケット、サッカー、バレーボールなどの競技者に多い傾向があります。 原因  何らかの外傷によって起こりやすいです。 捻挫かなと思っているいたら、なかなか痛みが引かず、レントゲンを撮ってみたら軟骨の一部が剥離していたというケースが良くあります。  また、離断性骨軟骨炎もよくみられます。 これは思春期〜20代のスポーツ選手によく見られます。 繰り返し同じ場所にストレスがかかり、関節軟骨が一部剥がれてしまうことです。血流障害により発生すると考えられています。 野球選手、特に投手の肘などよく話題にあがり、手術をして除去したとよく聞きますね。 また、加齢と共に変形性関節炎を伴い、変性した骨棘の一部が遊離して関節内へ入り込むこともあります。 これは膝に見られる事が多いです。 症状  軟骨が遊離して関節内に入り込むと、場所によっては激痛がおこります。 また、離断した場所がさらに悪いや骨片が大きいと、関節内で挟まってしまい、ロッキングと言って関節の可動域制限を起こすこともあります。 しかし、"ねずみ"の状態であっても痛みがない場合があります。 逆に遊離してなくても、弱い痛みや違和感が出ることもあります。 痛みが長引くときは一度医師の診察を受けましょう。レントゲンやMRIなどでよく分かります。 治療  症状がでていない、また完全に遊離していないものには保存療法が選択されます。 場合よっては荷重制限や運動制限で症状が安定し、生活や競技に支障が少ないこともあります。比較的軽減する事も多くあります。  しかし、強い痛みやロッキングなどの症状が出てしまう時は手術も考えなくては行けません。 この辺りは医師とよく相談となります。 意外と軽い痛みだ考えていたら重症であっ...