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関節包の中での動き

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   施術を行う際に解剖と運動学は必ず学ばなければならない分野です。(生理学もですが・・・) 関節の形は様々あり、その形・動きで固定したり、リハビリしたり考えます。 何種類も関節の形がありますが、多くは凹凸の関係にあります。 そしてこの関節内の接地面で、骨同士が小さな動きをし、体の大きな動きを可能とします。 逆にこの関節内の動きがスムーズでないと、動きに弊害が起こるこです。 はじめてこの勉強をした時、『こんな小さな動きを、無意識に微調整をしているなんて、生き物って凄いなぁ。。。』と感心しました。 ここでは基本的な動きについて、確認していきます。  関節運動の基本的には転がり、滑り、軸回旋があります。  例えば、腕を上に挙げるときは、肩甲骨の凹部分に対して、上腕骨頭の凸部分が転がることで腕が上がります。 転がる方向は腕の挙上と同じ方向になります。 イメージとして地面の上をタイヤが転がることに似ています。 ただ、この時転がるだけでは関節同士がぶつかるか、外れるかしてします。 なので転がると同時に凸部分は逆方向に滑る必要もあります。 イメージ的にはタイヤが氷の上をスリップするのに似ていて、この働きによって関節同士がぶつからず、また外れることなく体を動かすことができるようになるのです。 この辺りの制御が凄いと感じました!!!  もう一つの運動は軸回旋です。これは腕を伸ばして手のひらを上下に回すときに働きます。 基本的にこれら3つの動きが合わさって様々な動きをしています。 また、この凹凸の関節のどちらが軸になるかで、運動パターンは変わってきます。  例えば凹面上に対して凸面が動くとき、は転がりと逆方向へ滑りが起こります。 逆に凸面上に凹面が動くときは同じ方向に滑り運動が起こります。 関節面は通常、最終可動域の時にもっとも適合します。カチッとハマります。 この位置において、多くの靭帯や関節包が引っ張られて緊張し、関節に自然な安定性を生み出します。 立っているときの膝がまっすぐになっていると楽ですよね。 逆に最終可動域と最終可動域の中間地点が一番関節がリラックスできます。 関節に痛みがあったり、ベッドで安静にななりたいときはこの位置を選びましょう。 この動きは関節治療の基本のなりますし、また痛みの原因をさがすきっかけになります。 痛みの出る角度、速度、方向性を伝えて頂くと治療の参

姿勢に対する考え方

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 少し間が空いてしまいました・・・。 改めて宜しくお願いいたします。  今回は姿勢についての考えを述べていきます。  治療院で働いていると、よく 『姿勢が悪いから良くしてほしい』とか 『骨盤がずれているから治してほしい』など言われ事が多いです。 自分はこれを聞くと違和感を感じます。 "何を基準に姿勢、骨盤の良し悪しを決めるのであろうか?"  私たちはロボットではないので、個体差があります。 また、我々は常に動いているので、一瞬で姿勢は変わります。 同じ体勢をキープしながら動作を行う事は逆に身体へ負担をかけます。  そもそも身体は前後左右対称では無いのです。 それに利き手、足、眼もあるのだから同じように動かすことも出来ません。 さらには、気持ちでも姿勢は変わってきます。嬉しいと自然と胸を張りますし、悲しいと肩が落ちます。  内臓で言えば肝臓が右寄りにあります。心臓は左側に大きくなっています。脊柱が後ろにあって、腹部には臓器が多くある。 いくつか例を挙げましたが、これだけ姿勢に関する要素があるので、無理に保とうとするのは不自然です。  ましてや二足歩行するので、なかなか安定はしません。 身体に関節は約260個あります。様々な動きに対応するためです。 これは動く事で生命を守ろうとする、人間の長い進化で築いた結果です。 長々と書きましたが、なので私は止まっている時の姿勢は、それほど気にしなくて良いと感じます。 大切なのは様々な動きができる事だと考えます。 そのために、ニュートラルな位置(姿勢)になれる事が重要です。 一つの姿勢にこだわらず、柔軟に動ける身体を目指してほしいです。  身体を柔らかくするだけでなく、力を入れる、抜く、動かす、止めるなどをコントロール出来る身体が必要です。 私はこれを施術に取り入れています。  何をする時にどんな問題がありますか?これを修正していく必要があります。  現代社会では動きを減らしても生活出来るようなりました。 便利で良い事ではありますが、運動不足という弊害もあります。もっと自力で動いて身体をならしましょう。  マッサージなどで他の人にやってもらうだけではだめです。 自分の脳から出る指令で動かさないとコントロール出来ません。  簡単な様々な運動といえば、ラジオ体操が良いのではないでしょうか。日本国民は親しみ深い体操ですが、効果も高いと私は