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12月, 2021の投稿を表示しています

トレーニングと休息

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   寒い季節になってきました。。。  この時期、日本ではオフシーズンで各スポーツ競技、体力作りを行うチームも多いのではなのでしょうか。 朝から晩まで負荷の高いトレーニングを積んでシーズン入りまでにレベルアップした体を手に入れようとします。 しかし、休むのも練習。 負荷と休息を上手く兼ね合わせてこそ体は強くなってゆきます。そこで今回はこのバランスを考えてゆきます。  一般的に『超回復理論』というものがスポーツ現場では浸透しています。強く負荷をかけて、そのあと休息をすると以前より強くなるというものです。しかし、私は『フィットネスー疲労理論』という考え方がより好んで使います。 詳細は 「ピーキングのためのテーパリング」 (NAP社 著:河森 直紀) をご覧いただけると知識が深まります。  『超回復理論』と『フィットネスー疲労理論』考え方は似ておりますが、より複雑であります。 「疲労」という面だけでなく、「トレーニング効果」という側面も考えます。 疲れが取れただけではレベルアップしたとは言い切れません。トレーニングも継続してく必要があります。休むだけでは体力も技術も少しずつ落ちてします。スキルが落ちていかないよう、なおかつ疲労を溜めないように調整してゆくことが必要です。  目標の大会から逆算してゆく計画が大切です。 また、人の身体は非常に複雑で、体力要素の中には持久力、最大筋力、スキル、コーディネーションなど様々な要素があります。これらも組み合わせてゆくことも必要になってきます。 考えれば考えるほど様々な要素が出てきますが、まずはこの「フィットネスー疲労」の基本を考えて、一つずつ要素を足してゆければよいでしょう。 コンディションと一言で言っても非常に奥深いです。また、数値化し比較することもなかなか難しいものです。  まずは具体的に目標の時期にどのような身体、どのような動きをしたいのか、明確化すると計画が立てやすくなります。

脳震盪(のうしんとう)

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  わたくしは一昔前、ケガの痛みを我慢してプレーすることは、己の精神が肉体を超越したように見え、美徳としていた時もありました。(テーピングをぐるぐる巻きにしてプレーをしているとカッコイイと思っていました...) しかし、近年は危険性を重要視して控えております。(反省してます...)  特に頭部のけがは命にかかわることがあります。頭部、頸部を痛めた場合は痛みにかかわらず、プレーを中断いたしましょう。 今回は脳震盪(のうしんとう)時の対応を考えていきます。 基本は専門医に診断を仰ぐことです。 迷ったら脳神経外科に対応している病院へ連絡いたしましょう。この辺りはコーチもしくはトレーナが、ケガなどの緊急時にすぐ対応できるマニュアルを(病院の連絡先を事前に調べておく)作成しておくとよいでしょう。 けがはいつでも突然起こります。その場であたふたするより、前もって用意しておき対応すると、ケガをしたプレーヤーも安心します。ショック反応も意外と怖いものです。「病院へ連絡したから少し待ってろ」と言われるだけでも安心するものです。  脳震盪の現場判断ツールといたしましては CAT5 (concussion assessment tool 5th edition)が推奨されます。 サッカー国際連盟のFIFAやオリンピックのメディカル部門でも承認され使われております。(専門家はSCAT5) しかし、簡易的なのでこれだけで良し悪しを判断しないでください。 まず、頭部にダメージがあった場合、直接的であれ間接的(頭部へ伝達される衝撃)であれ、場合によっては命へかかわるような重大な損傷を負うことになります。 下記に簡単で当たり前のことかと思いますが、ポイントをまとめてみました ポイント ・脳震盪が疑われたら直ちにプレーを中止する。脳震盪と診断されなくとも当日はプレーさせない。 ・脳震盪が疑われたら早急に医療機関(脳神経外科)へ受診する。 ・脳震盪を疑われたら医師の許可が出るまで飲酒、運転は禁止。薬の服用も相談してください。 ・症状は時間とともに変化いたします。最初は無症状、軽傷でも時間とともに重症化することがあります。繰り返し観察が必要です。 ・CAT5だけで脳震盪を判断せず、専門家に受診しましょう。 現場での留意点 ・救命救急の訓練経験がない人は選手をむやみに動かしてはいけない。ヘルメットなどの防

食事・栄養(3)

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⑦脂質は悪くない  脂質は健康にとってとても大事なものです。効果といたしまして ・細胞膜の構成 ・エネルギー源(長時間活用できる) ・身体の水分を保つ ・血糖値を一定に保つ ・抗酸化作用   などなど 詳しくは述べませんが適量を保つことにより必需品です。  脂肪も大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。不飽和脂肪酸を摂るように心がけましょう。ナッツ、サバ、サケ、オリーブオイルなどが代表食品です。 ⑧たんぱく質を知ろう  筋肉を作り、維持するたんぱく質。それだけでなく健康な血液細胞、生体維持に必要な酵素、免疫システムの強化などの効果があります。とはいえ十分な糖質からのカロリー供給があってこそ初めて筋肉に栄養が行き届きます。一般的に体重60㎏の人なら一日約80~120gの摂取目標になり、鶏肉、ツナ、サケなどに多く含まれてます。  粉末のプロテインなどで手軽に補給される方もが多くいられますが、計画を立てた食事だけでも十分補給することができます。私が指導している大学生でも、食事のみでたんぱく質を補給し、トレーニングをしております。そして身長180㎝・体重85㎏の体格(体脂肪8%)を維持している野球選手もいます。どうしても時間がない時などにはプロテインを使うなどの工夫をいたしましょう。 ⑨サプリメントを利用する  上段でも書きましたように、食事だけでも十分にトレーニングに対する栄養補給も摂取することができます。さらに、食材の中には複数の栄養素が含まれるので、一つの栄養素に特化しているサプリメントよりは合理的です。  ただ、生活の中ではどうしても時間に追われる場合があります。その時は不足分をサプリメント等で補いましょう。  サプリメントの中には過大広告のものも多くあります。飲むだけで身体に劇的な変化が出るものはほとんどあり得ません。あくまでも補助的にとの考えは常に頭の中に入れておく必要があります。ましてや高いレベルのアスリートであればドーピングに引っかかるものもあります。十分に気をつけましょう。 ⑩水分はたっぷり  水分は身体にとって必要不可欠なものです。身体の約60%は水分からなっています。これが2%減少(のどの渇きを感じるか、感じないかくらい)するだけでパフォーマンスは下がり、7%減少すると生命の危険を感じるくらいになってしまいます。一日に食事に使うものを含めて3~

食事•栄養(2)

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 寒くなってまいりました・・・。家にいる時間が増えると、どうしても私は食べる機会も増えてきます。 引き続き食事・栄養について考えていきます。 ③間食は悪くない  間食は栄養補給と考えます。スナック菓子・ファストフードを食べ過ぎてしまうなど、メインの食事がおろそかになってしまう場合では悪影響となります。  しかし、内容と量によっては大いに必要です。何回かに分けて食事をするということは、常に火に薪を補充しているよなものであります。 人は常に活動しており、エネルギーを必要としています。特に糖は様々な場面でいつでも使われているので、少しずつ補充していくことはパフォーマンスの維持に役立ちます。  内容としては消化に少し時間がかかるものがよいでしょう。少しずつ体に吸収されていくことで、エネルギーが持続的に補われてゆきます。チョコレートなど急激に血糖値が上昇するものですと、体がインスリンを多量に出すため、今度は急激に下降して疲労感がでます。 おにぎりやサラダなどがよいでしょう。 ④少なく数多く  間食をこまめに摂ることにより、血糖値がある程度の数値で維持されます。このことにより、集中力を保つことができます。 脳の活動は糖を必要とするため、空腹では活動が鈍り、集中力が下がります。これでは活動に悪影響が出てきます。  また、スポーツをされている方などは体の中の糖が足りなくなると、筋肉を分解してエネルギー確保しようとします。そうなると、鍛えているはずの筋肉がついてきません。また、終了後もダメージから回復を図ろうと栄養を必要とします。運動前後には積極的に補食を取りましょう。  ダイエットなどでも定期的に消化に多少時間がかかる軽食を取り、体を動かしてください。そのことで体が動きやすくなり、筋肉がつくことで痩せやすい体を作っていきます。 ⑤タイミングを考える  「一日に複数回の軽食を取るのは難しい」と思われる方も多いと思います。 なので、前回記したように計画が大切になってきます。  事前に作り置きして小分けにしたり、買い置きをしたりしてカバンに忍ばせておけば、手短に摂取できるはずです。また、内容も計算して計画できます。  三度の食事で一日分を補おうとすると、だいたい多すぎてしまい、多い分は体に吸収されず体外に出ていくか、脂肪に置き換わってしまいます。車と同じで、計画をたてて定期的にエネルギー