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高齢者の運動するポイント 1

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 人は体を動かすことで運動機能を維持します。 分かってはいるけれども、面倒でなかなか続かない。。。 継続できない原因の一つに、どんな運動をどれだけやっていいのかが分からないという事があります。 特に高齢者は体力の衰えから運動を避けがちです。 また、持病を抱えている方なども多くいらっしゃいます。 ですので、高齢者はほかの世代と違う点に注意して運動する必要があります。 そこで、ポイントをつかんでいれば継続しやすくなるのではないでしょうか。 やみくもに体を動かしていても ”これでいいのだろうか?” ”あっているのだろうか?” と、不安になり日々の継続が難しくなってしまいます。  今回は、高齢者が運動を行う上でどんな種類やればいいのか、そのポイントをまとめて行きます。 5つのポイント ①バランスと空間認知 ②股関節の動き ③手で押す・引く ④足の前後立ち ⑤物を持って運ぶ  運動を始める際、これらはそれぞれ簡単なレベル、少ない回数で行います。 ケガをしない、痛みを出さないことが第一前提となります。 継続する事が大事ですね。  次に目標を決めます。 何かやりたい事があればそこまでをゴールとして運動して行きます。 目標がない場合は一度12週間を目標にしてプログラムを組みます。 (強度にもよりますが週2~3回、30~60分程度が目安です) ゴールがないと疲れてしまいますからね。 ①バランスと空間認知  加齢により筋はどうしても萎縮してしまいます。 そのため不活動がちになり、バランス能力は低下してしまい、転倒のリスクが上がります。 そこでテーブルなどに捕まりながらで、足を前後にして立つところから始め、徐々に歩幅を広げます。 安定してきたらそこで軽い負荷をもち(手を離す、ペットボトルや軽いメディシングボールなど)動きをいれます。 また、ボールを下についたり、風船を投げてキャッチするなどをすると身体に効果的です。 空間認識能力が高まると、今自分の置かれている状況をキャッチして身体が安定のために働き、バランス能力も高まります。 この際、転倒しないよう十分気をつけて下さい。 ②股関節の動き  股関節には本来、非常に大きな可動域があり、様々な動きを可能にします。  しかし、活動不足の高齢者の方は股関節の動きが徐々に狭くなってしまいます。 その結果、生活の動きのなかで代償動作を行うため、身体の

肉離れ

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   スポーツ中に起こるケガで、比較的発生頻度の高いものに肉離れがあります。 接触、転倒などはしていないが、急激に強い痛みを感じたと言って当院へいらっしゃいます。 今回は肉離れについて確認していきます。 【発生機序】  どんな時に多く肉離れを起こすのでしょうか。 様々原因がありますが、多くは伸張性収縮期の時に肉離れが発生します。 簡単に言うと、筋肉が伸ばされているときに力が入る状態です。  例えば、ダンベルを持って腕を鍛えている場合、下におろす時は筋肉は伸ばされています。しかし、ダンベルをゆっくり下すために力を発揮していて筋肉は収縮しています。 このタイミングで肉離れを起こしやすいのです。  肉離れは比較的、下肢に起こりやすいです。 これは走っている際、足が地面に着く瞬間のハムストリングや、ジャンプもしくは着地の際、下腿部が引き延ばされた瞬間などが危ないです。 “普段と変わりなく動いていたのに“ “それほど激しく動いてなかったけれども“ こんな場合でも発生します。  これは疲労が溜まっていて患部の筋緊張があったことや、動作の不慣れ、柔軟性の低下、筋力の不均衡・不足、ウォーミングアップ不足、受傷歴、などが原因に挙げられます。 【受傷程度の鑑別】  一般的に評価する基準としては ・健側と比べてどれだけ痛みなく伸ばせるか(ストレッチできるか) ・圧痛はどれだけあるか ・腫れや内出血はあるのか ・抵抗に対してどれだけ力を出せるのか 他に重症度の高いものは医師に診察していただきます。    ここで一番のポイントは 痛みと重症度は比例しない ということです。 皆さんケガをしても歩けたり動かせたりすると、比較的程度を軽く考えます。  しかし、部位によっては回復が早いところとかなり時間がかかる部位があります。 また、損傷は小さくとも重要な部分もあります。筋肉が骨などにくっついている付着部付近などがそうです。  ここは血流が乏しく修復がなかなか進みません。痛みが少ない、歩けるからといって軽く考えず、まずは専門家に受診しましょう。 【ケア・リハビリ】  治療の基本は RICE です。以前の記事を参考にしてください。 私は圧迫固定を行いますが、目安は2週間としています。  肉離れの軽中度の場合、回復具合を測る基準は以下のものがあります。 ・動かせる範囲は健側と比べてどこまで広がったか ・

競技における『減速』の大切さ

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   今回はスポーツ競技者向けの話となります。  多くの競技で、パフォーマンスを高める要素の一つに、動きの『減速』があります。 大抵は『加速』に意識がいきます。 人より速く動くことで勝とうという意識があるからです。  しかし、サッカー、バスケットボール、テニスバレーボールなどの競技では、連続でプレーする中で急激な方向転換は必須です。 その際『加速』から急激な『減速』ができないと、素早く次のプレーに移れません。  さらに野球・ゴルフなどでもスイングする際、『減速』が上手く出来ないと、上体がスイング方向へ流れてしまい、インパクトが上手くボールへつながりません。 柔道でも投げのときに軸がしっかり回転をうけとめ『減速』ができないと、相手を上手く投げる事ができません。   こうしてみると様々な競技のパフォーマンスなかで、『減速』がキーポイントになっています。  また、プレーのなかで『減速』が上手くできないと、捻挫などのケガにもつながります。 加速より減速の方が多くのパワーを使うデータがあります。 方向転換などの際、下腿の角度(足を着く位置)が体幹の角度と大きく違うと、膝・足関節に大きな負担となります。 そうなると、ケガのリスクが高まります。 詳しいトレーニングなどについてはここで書ききれないので、また別の機会に。 是非、『減速』のトレーニングを取り入れてみてください!

運動を継続するには?

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 運動するにはちょうど良い季節となりました。以前から運動を始めたいと考えていた方にはうってつけの時期です。 でも、中には運動を始めたけれども、なかなか続かなかった。。。 ジャンルは違うけれども、こんな経験をされた方は多いと思います。 私もそうです心当たりがたくさんあります。。。 でも少しずつ克服して継続出来ています。 このblogも一年が経過しました。 文章力は相変わらずですが、継続できたことは自信が持てます。継続は力なりとの思いで今後も続けます。  さて、私なりの運動を継続する秘訣をいくつか箇条書きで述べていきます。参考になれば幸いです。 ①目的を具体化する  何のために運動をするのかを明確にします。 “健康のため“ “ダイエットのため“ “競技のパフォーマンスを上げるため“ など、まず漠然としたものを決めます。でも、これだけでは弱いです。 “いつまでに〇〇とする!“ 数字が入るとゴールが明確化します。例えば3ヶ月後には5キロ痩せるなど。 ゴールが曖昧だと、どこまで頑張り続けるのか先が見えず、疲労してしまいます。 ぜひ数値を入れたゴールを設定してください。 ゴール後は新たなゴールを設定するばさらに継続できます。 ②強度を落とす  運動を継続するポイントはどれだけリカバリーできるかです。心身ともにです。 皆さんの運動内容を聞いていると頑張りすぎます。 これぐらいやらないと効果が出ないと考え追い込みすぎです。 最近の研究では、高強度の負荷を数週間継続するよりも、中・低強度の負荷を長期間(年間)行う方が効果が高いとのデータも増えてきました。(トレーニング目的にもよります)  強度を高めると効果が早く出ますが、やはり長続きはしません。けがをしたりするリスクも高くなります。 強度は心拍数で継続するとわかりやすいです。 私はカルボーネン法が分かりやすいです。 ③休む  これがなかなかできない。 一度休むともうやらなくなりそう。効果が薄れてしまいそう。不安になりますよね。  でも、適度に休むのもトレーニングです。 疲労したらリカバリーをしていい状態を取り戻さないと、効果が薄れます。 そのためには計画が大事です。生活していくうえで運動だけに集中できません。仕事や私用が必ず出てきますから。  前もって計画しておけばゆっくり休むことができます。 先の述べた具体的な目標があって、計画を

ケガした時の応急処置"RICE"

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   日常生活やスポーツの現場で、ケガをした時に処置ができる方が近くにいるケースは少ないです。 なんでもそうですが、問題が発生したときに適切な処置が早いと、被害を小さく抑える事ができます。 ケガも同じです。 そこで、覚えておくと役立つ応急処置方法を紹介いたします。 ただ、多量の出血、頭部頸部の損傷、意識障害、骨折部の大きな変形などは動かさず、直ちに救急車を呼んでくださいね。 スポーツにおける重大事故発生の判断と対応 RICEの原則  4つの処置行程の頭文字をとって『RICE』と呼ばれています。 ケガをしたときの緊急処置は、患部の出血・腫れ・痛みを最小限する目的にした 安静(rest)、冷却(icing)、圧迫(compression)、挙上(elevation) です。 安静(rest)  患部を出来る限り動かさず、不動を保ちます。また周りにもできるだけ障害物を片付けておくようにします。 動かしたり、ぶつけたりしてしまうと損傷を悪化させてしまう可能性があります。ケガをしたら安静にして動かさないことが大切です。 冷却(icing)  患部を冷やす事で腫れや痛みを抑える効果があります。 この時、氷をビニール袋に入れてタオルなどで覆ってから患部を冷やす事をおすすめします。 しかし、直接皮膚にicingを当ててしまうと、低温やけどを起こす可能性があります。 とくに保冷剤は注意が必要です。直接当ててしまい低温やけどをした患者さんを何回か見たことがあります。気を付けてください。  ビニール内の空気を抜く事や、少しの食塩を入れると冷却効果が高まります。  時間は20分ぐらいにしておきましょう。それ以上は正常な組織まで血流障害を起こしたり、皮膚も低温やけどのリスクがあります。 痛みの程度にもよりますが、1日1〜3回が目安です。 圧迫(compression)  患部の動揺を防ぐ事で損傷を広げない効果と、腫れ、出血を抑える効果があります。 もし、道具があれば、腫れが出そうな所にパットなども当てておくのもよいでしょう。 ただ、気をつけてほしいのは、 直接テーピングを皮膚に付けて固定しないで下さい という事です。 良くあるのですが、『固定してきました』と言ってテーピングを直接患部に巻き付けてくる方がいらっしゃいます。でもこれは剥がす時に危険な事があります。 まず、腫れると皮膚が弱くなりま

肘 外側上顆炎について

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 私自身、サッカーを長くやっていたので、どうしても股関節や膝、足首に関心が多く向けられていました。 反省して、ここで肘の外側上顆炎について考えをまとめていきます。 原因、病理などは割愛させていただき、ここでは私なりの疼痛軽減に対する考えを的に絞って、述べていきます。  まず、肘外側に明らかな受傷機転がないものの、痛みがあるときは外側上顆炎を疑います。 最初に肘のケアを始めますが、たいてい大きな改善はみられません。  こんな時はほかの部位が影響を与えてる可能性があります。 関連性が高いのは ①肩関節 ②胸椎 ③股関節 これらの関節を評価して、可動域が狭くなっていると肘や手首の動きに影響が出ます。 この状態が長く続くと、肘に痛みが出るケースが多いのです。 "肘が痛いのに股関節とか治療するの???" "肘をケアしてもらいたいのに・・・" よく言われます。  では、背中を丸めて手を挙げてみてください。 次に姿勢を正して手を挙げてみてください。 背中を丸めると手を上げにくいと思います。 この状態でボールを投げたりすれば、どこか違う部位を無理に動かさなければなりません。 これが肘に負担がくる場合があります。 あくまでも一例で必ずではありません。なので、様々な部位を評価します。もちろん同時に肘のケアもします。  これは肘に限らず、ほかの部位でも同じことが言えます。 負傷部位をケアしても、なかなか改善がみられないときは、ほかの部位も評価してケアをしてみましょう!

正しい姿勢とは

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 『あなたの姿勢は悪いですね。』 『もっと骨盤を起こした方が良いですよ。』 など、良く聞く言葉です。 よく、“正しい姿勢を意識しましょう“といわれますが、『正しい姿勢』とは何を基準にして言うのでしょうか。  私達は常に動いています。 寝ている時でさえ寝返りをしたり、呼吸をしたりして身体は動き続けています。 瞬間で姿勢が変わるので、維持するのはかなり難しいです。 『身体が傾いていますね。』と言われても、そもそも身体は前後左右きれいに対称ではありません。肝臓は右寄りにありますし。心臓もやや左に大きくなります。 利き手、足、眼もあるので活動する筋肉も一瞬で変わります。 これらを整えて、対称に動く事は難しいです。  姿勢が悪く痛みが出るというのであれば、高齢者の方々は背中、膝などが大きく変形しています。 では歩けないか、というと実際はそうではありません。一部分痛みを感じることがあっても、自力で体を動かすことができます。  なので自分は姿勢の評価はあまり重要視していません。 特に静止している姿勢は。 動的フォームの改善をアドバイスする事はありますが、その姿勢を維持する様な事は言いません。  いくつかの研究で、姿勢が原因で身体に痛みが出ることは否定されています。 頚椎、骨盤、それぞれ痛みのある方、ない方をレントゲンなどで角度を測定しても、違いはほとんどありません。 他の要因が考えられています。  痛みはもっともっと複雑です。 機械的、神経的、内分泌的、精神的など多くが関係してきてるので、姿勢が変わっただけではそれほど痛みが大きく変化するとは考えにくいです。  痛みを改善することで大切なのは“動く“ことです。 人は長い進化の中で移動、動くことで生き延びてきました。 そのため、人の身体は様々な動きが出来るようメカニズムされています。  関節に可動域があり、筋肉がそれに耐えうる筋力、持久力がある、そして気持ちが前向きになることが大切です。  現代社会は動かなくてもある程度生活できるようになりました。 便利である反面、運動量が大幅に減り、いくつかの関節は不動の時間が長くなりました。 私達がケアをして一時的に動きやすさ、痛みの軽減をサポートする事はできます。 そして痛みが軽減したときは、自身でも様々な動きを日常から取り入れていきましょう!