どれぐらい運動したらよいの?

  「健康のためにどれくらい運動したらよいですか?」

よく問われる質問ではありますが、人それぞれ状況により違います。一概に”これ”と言うことは難しいです。(目安はありますが・・・)

そこで参考となる基準が分かると運動を調整しやすくなると思いますので、私なりにいくつか考えを述べてゆきます。

ポイントは目的、頻度、強度、休息です。

目的
 何のために運動をするのか明確にしてみてください。
  ”ケガ、痛みからの回復のため”
  ”成人病からの抜け出すため”
  ”今のところ健康だが予防のため”
  ”趣味のスポーツをやり続ける、向上させるため”     などなど
目標(ゴール)が見えてくると計画が立てやすくなります。

頻度
 どれくらいの間隔で運動を行えば良いか?あまり少なくても効果は現れないし、多すぎてもオーバートレーニングとなってしまい、逆効果の時もあります。後ほど出てきますが休息も大事です。目的・個人差もありますが、間に休息日を挟んだ週5回ぐらいが基準になるかと思います。トレーニング頻度が週5日を越えると傷害の発生頻度が高くなるといわれることもあります。やはり、刺激を与えた後は回復させる時間も作る必要がありますね。

強度
 どれくらいの負荷(強度)で運動をやれば良いのか?
強度が高ければ短い時間で、強度が低ければ比較的長い時間でというのが基本です。
これも目的、個人差はありますが、では何で負荷を測ればよいいのでしょうか?
いくつかありますが私は心拍数とRPE(主観的運動強度)が一般的に分かりやすいと考えます。
 心拍数はそれぞれの目的に合わせた目標心拍数を設定し、計算して出せるものです。今では安価な腕時計などでも簡単に測定できるものが多くあり、比較的簡単に数値化できます。計算法としてはカルボーネン法がよいでしょう。
 また自分で感じる強度としてRPE(主観的運動強度)スケールで自分の体感を具体化してみると数値だけにとらわれにくくなるでしょう。

カルボーネン法
 (220-年齢)-安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数

RPE
主観的運動強度(RPE)
Borgスケールカテゴリーレシオスケ-ル
60全くなし
7非常に楽である0.3
80.5極めて弱い
9かなり楽である1非常に弱い
101.5
11楽である2弱い
122.5
13ややきつい3中程度
144
15きつい5強い
166
17かなりきつい7非常に強い
188
19非常にきつい9
2010極めて強い
*参考文献 ストレングストレーニング&コンディショニング 第3版
     (有限会社ブックハウスHD)

このほかに運動時間も強度に関係してきます。上記の数値が保てる範囲で決めていきましょう。

休息

 休むこともトレーニングの一つです。刺激した筋肉等に回復させる時間も必要で、頑張りすぎるとケガにつながります。
 全く運動しないことも手段の一つですが、自宅でストレッチをしたり強度をかなり落とした軽運動など、積極的休養も効果的です。
 また、栄養も大切です。バランスの取れた食事は体を動かすことに不可欠要素です。プロテインやサプリメントを補助的に使うのもよいですが、なるべく食事から栄養補給しましょう。


以上、【どれくらいの運動が良いか?】に対する目安を示してゆきました。
ただ、とても難しい調整なのでそれぞれ実際に行ってみて、修正していくという作業が必要です。その中で無理せず、目的に合った運動量が見えてくると思います。

コメント

このブログの人気の投稿

高齢者の運動するポイント 2

サッカーにおけるケガ

ケガした時の応急処置"RICE"