閉経後の女性の骨に与える運動の影響
体は年々衰えてきます。骨もその一つです。女性の場合は、男性よりもホルモンの影響が大きいため、骨密度が損なわれやすいです。
しかし、遅らせることは可能ですので、今回はできるだけ防ぐ方法を確認してゆきます。
予防策としてはいくつかありますが、一つは運動です。
負荷(衝撃)を与えることにより、骨は強くなろうと反応します。そのため骨の吸収を抑え、さらには骨形成を促進します。
では、どのような運動をどの程度行うべきでしょうか。
宇宙飛行士は宇宙滞在期間中に運動せずにいると、無重力のため骨含量は優位に減少するようです。骨に対する刺激が少ないためです。
他の話では、運動しているしている人は、種目によって主に使う部位の骨密度は発達しています。サッカー選手なら下肢が、野球選手なら腕もですが、共通しているのが腰椎(腰)です。走りこむからでしょうが、やはり、刺激があれば反応するようでね。
でも、なかなかそれらのスポーツは日頃から気軽にはできません。
そこで、運動といわれ一番最初に思いつくのはウォーキングではないでしょうか。手軽で、比較的誰でもできそうです。
頻度・時間は週3回、1回30分前後が目安になります。個人的にも30分が好きです。飽きないし、時間も作りやすいので。
ペースは、ゆっくり歩くでは骨への反応が少ないようです。やや早歩きで、息が少し上がる程度までのペースで、効果はみられるというデータもありました。
ランニングでは衝撃が大きくなる分、さらに効果はあります。
ただ、個人によっては心肺機能が低い方や、持病を持つ方もいらっしゃいますので、無理はしないでください。体は骨だけではないので。自分のコンディションに合った、ややきつめの負荷を設定してみてください。
また、骨密度という観点から覚えておいていただきたいのは、ウォーキング、ランニングでは腕への刺激が弱いということです。
中高年女性の骨折で比較的多い部位として、橈尺骨遠位部(手首のあたり)があります。この手首のあたりの骨密度を高めるためには、ウォーキング、ランニングだけでは刺激が少ないのです。
私が骨密度を高めるのに一番良いと思えるのは、ウエイトトレーニングです。
様々な方法・器具で、各部位に適度に負荷がかかりますので、優位に骨含量が上昇します。ジムへ行かずとも、ペッボトルに砂を入れるなどの工夫をすれば、自宅などでもできる場合があります。手軽で、楽ではありませんが、ジムへ行くなども含め、機会がありましたら是非検討してみてください。
栄養も大切です。カルシウムだけではなく、ビタミンDも合わせて取ると体に吸収しやすいです。日光浴も30分以上取ると良いといわれております。
以上、骨密度について確認してまいりました。
女性は家事や仕事、子育てと何かと忙しいと思われますが、積極的に運動を心掛けてください。体への反応がでるまで、時間がかかります。痛み等の症状が出る前、40代、30代ごろから始めておけばより反応も早いでしょう。
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