身体のリカバリーについて

 


 前回オーバートレーニング症候について書きました。

今回はリカバリー方法についてです。

 以前はトレーニングすればするほど力がつき、逆に休むとレベルダウンしてしまうという風潮がありました。しかし、今ではリカバリーはトレーニング効果を上げるために必須であると考えられ、トレーニング計画の一部に組み込まれているようになっております。

 コンディションを整え、いい状態でトレーニングを行うことでレベルアップしていくことが、様々な研究からでも実証されております。

ではどのようなリカバリー方法があるのか確認してきます。


アクティブリカバリー

 ジョギング、水泳、自転車など有酸素運動をおこなうことで、血流を促進し、乳酸などの代謝副産物を除去する効果があります。ゆっくりと休んで安静にしているよりも、より効果的とされています。

これはゲーム形式の楽しめる運動や、普段の競技と違うスポーツをやっても良いでしょう。

 研究の一例によっては高強度(乳酸閾値60〜100%)のランニングの方が乳酸除去されたとされた場合もあります。

今のところこのリカバリ方法が一般論で、実践されておりますが、研究をもっと深める必要があります。


水浴療法

 お風呂にゆっくりつかるよりも、冷温交代浴がリカバリー効果があるとされております。自律神経に働きかけ、血流を促進させます。

 効果の有無の研究結果は様々ですが、40℃と15℃の温冷浴を1分ずつ6〜12分が良いのではないかと言われております。


睡眠

 睡眠不足が続くと内分泌や免疫系に影響が大きく出ます。また、神経も過敏状態となり、交感神経優位の状態となり、回復の大きな妨げともなります。

睡眠不足はひどく倦怠感や疲労感を感じ、アスリートやコーチの間でもリカバリー過程の中で、睡眠は不可欠な要素ではないのでしょうか。


サウナ

 最近流行していて、施設が急増しております。サウナ後はさっぱりとするという感想が多く聞かれます。

その中で気を付けたいことは、脱水や過剰なり用時間などに注意していただくことです。適度な水分補給、サウナ前後の飲酒、上限となる時間(5~25分)以上いないことを守ってください。

 血流増大による効果の可能性があるとされています。


マッサージ ストレッチ

 広く用いられているマッサージやストレッチですが、実は科学的には効果が見られないという結果が多くみられています。

様々な角度から研究されていますが、パフォーマンスに大きく改善がみられるデータがないようなのです。

意外でした。。。

数値的にはパフォーマンス向上に効果が少ないかもしれませんが、心理的にはすっきりするもので、アスリートからは人気があるのかもしれません。

今後の研究にも注目したいです。


リカバリーの重要性が認識されてきたのが、比較的近年ということから、まだまだ研究の余地があるところであります。

 しかし、トレーニングの強度に合わせてタイミングよくリカバリーを組み込むことは、パフォーマンス向上に直結するため、計画段階から内容を含めてよく考えていきましょう。

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