オーバートレーニング症候群

 目標を掲げ、熱心に取り組む。素晴らしいです。

様々な情報が手に入れやすく、早い年齢からでも明確な目標が持ちやすいです。

しかし、中には頑張りすぎて疲労が抜けなくなってしまうこともあります。

オーバートレーニング症候群。

今回はこれを確認してゆきます。

定義

 スポーツなどで生じた生理的疲労が、十分に回復しないまま積み重なり、引き起こされる慢性疲労状態。
症状は
・競技パフォーマンスの低下
・全身の倦怠感、疲れやすい
・睡眠障害
・食欲不振、体重減少
・集中力の欠如
・安静時の心拍数、血圧の上昇           
                          などが見られます。

医療的に説明ができないパフォーマンスの低下状態であります。

分類

 レベルアップにはある程度の負荷が必要です。狙いをもって、回復できる範囲の負荷をオーバーリーチングと言います。

機能的オーバーリーチング・・・数日から数週間で回復

非機能的オーバーリーチング・・・数週間から数ヶ月で回復

オーバートレーニング症候群・・・数ヶ月以上経過しても回復ができない

上記のようにいくつか分類されます。

ただ、ハッキリとした境目は未だに分からず、課題となっています。メンタルな部分もあるので、どうしても疲労を数値化するのは難しいのです。

 症状としては”定義”の中で記しました。

最近ではこれを数値化しようといくつか目安となるものができてきてます。

医療では内分泌(ホルモン)、血中アミノ酸などの数値を調べ、通常値と比較して疲労度を測ります。

 また、手軽なところでは日頃より定時に心拍数、血圧など測り、比較することや、自覚的運動強度(RPE)などつけておくとわかりやすいです。

さらには心理テスト(POMSやDACA3など)も活用すると早期に気が付きやすいです。

 しかし、非機能的オーバーリーチングとオーバートレーニング症候群の境目は専門家にも難しい判断です。

負荷が軽すぎてもレベルアップできないので、選手、コーチ、スタッフ、家族それぞれコミュニケーションをとって、個人を観察してゆくことが望まれます。

予防

 症状として気が付きにくく、オーバートレーニング症候群にかかっている場合もあるので、日頃より予防して早期に気が付けるようにしておきたいです。
対策例といたしましては

・パフォーマンスの記録をつける

・過度単調なトレーニングを、避ける

・トレーニング強度は個別に

・栄養、睡眠、水分を心がける

・計画したトレーニング、リカバリーを心がける

・コミュニテケーションわとる

・パフォーマンスの低下が見られるときは他の原因を調べる

など、自分でできることがあります。


 トレーニング負荷が全てではなく、日常生活も関係してきます。

結果の過度な期待も要因であったり、生活環境も深くかかわってきます。

頑張ることはよいことですが、休息もトレーニングの一部だと心がけてください。何はともあれプロであってもアマチュアであっても、競技は楽しく取り組みたいものです。

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