水分補給


 気がつけば6月も中旬となりました。

梅雨真っ盛りですが、意外と気温も湿度も低く、過ごしやすい日々ですね。

 しかし、暑い夏はすぐそこまできております。

前回は暑さにおける順化について書きましたが、今回は熱中症・脱水症状を防ぐための水分補給について考えてまいります。

 昔は部活などで水を飲むとプレーの動きが悪くなると言って、水分補給なしでトレーニングしてました。

炎天下の中、しんどかった、、、。倒れずよく乗り切った、、、。と、今でも思い出します。

いま、そのような考えは少なくなってきた(いない?)と感じます。危険であることが周知されてきたのですね。

 人は水無しでは4〜10日間しか生存できません。

食物は無くとも30日間ぐらいは生存できる(凄いな、、、)と言われている事から、水の重要性がよく分かります。

 実は温度、生理学ストレスが加わり、発汗等で失った水分は、自発的意思では水分補給はできないのです。

簡単に言うと運動して水分を消費しても、暫くは喉が渇いたと自覚しないのです。

なので、運動中の発汗の約2/3は補給できていないと言われております。

よく『喉が乾く前に水を飲め』とはこの意味で、喉が渇いたと感じてからでは少し遅いのです。

コーチはこのことをよく選手へ自覚させなければならなく、脱水を防ぐことに大きく役立ちます。

喉の渇きは、水分の需要を示す指標にあまりならないことを覚えておきましょう。

身体の水分調整は、日常生活で水分摂取と腎臓による排出により、無意識下で調整され、体液バランスが保持されています。

 水分摂取目安は一日2.7〜3.7ℓ で、これには食事のなかの物も含まれています。

男子は女子より多めなりますので、3ℓ以上を心がけましょう。

 これは日常生活のなかでの目安なので、運動をすれば運動量に応じて摂取量はさらに増えてきます。

脱水になるにつれ、体温が上昇してきます。

体重の1%消失で深部体温が上昇します。3〜5%減ると心臓に負担、熱放散能力減少。

7%以上消失で熱虚脱となり、危険な状態へとつながっていきます。

 暑い中での運動で、2〜6%おちるのは良くあることです。

パフォーマンスは間違いなく下がるので、やはり暑いうちのトレーニングは考慮して経過うすべきです。

電解質

 水分補給は水だけでなく、電解質も補給します。

電解質はパフォーマンスに影響するだけでなく、生命維持にも影響を与えるため重要です。

良く汗をかいたら塩をなめろと言われますが、(実際はなめると濃すぎるのですが)ミネラル補給のためです。

 電解質の主な働きは

ナトリウム→体液調整

カリウム、塩素イオン、マグネシウム→筋収縮や神経伝導

ともに必須要素で、これらが不足すると身体に様々な不具合がでます。

詳しく書くと難しくなるので割愛いたしますが、必ず摂取が必要です。

水分補給のタイミングと量

練習(運動)前

 約二時間前に500ml摂るのが望ましいです。少しずつでかまいません。

内容は水がよいですが、炭酸や牛乳以外の飲みやすいものが良いです。

練習(運動)中

 これも飲みやすいもの。しかも暑いときは冷たい方が効果的です。水で良いですが、味ある方が好む人はそれでもいいです。

 1時間以上の運動をするときは炭水化物を摂るのも効果的です。

果物やおにぎりが良いですが、食べ慣れないと胃がもたれて不快な感じがするでしょう。代用としてスポーツドリンクやエネルギー補給ゼリーがあります。

摂取頻度は15〜20分に一回で、量はコップ一杯(250ml)ぐらいです。

練習(運動)後

 水分がどれだけ失われたかは体重が目安になります。練習前より体重が0.45㎏マイナスにつき最低500ml摂りたいです。

内容はやはり水がいいですが、人によっては味がついたものでもよいです。

ミネラルも失われるので、食事やドリンクから補給も、心がけてください。


 トレーニング後に水分が不足していることで、筋肉の回復が遅れたり、心拍数が上昇したりします。

暑い時期は特に栄養素も大事だけれども、水分も十分に気をつけ補給しましょう!

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